子育て全般

知能検査を受けたい大人の方は必読!!「検査結果のフィードバックの心構え」編

こんにちは。心理士の「ゆう」です。

今回の記事では,

知能検査のフィードバックを受けるときの心構え

について説明していきます。

知能検査を受けてみたいと思うみなさん!

もしも知能検査を受けた場合,その1週間から数か月後に,検査結果を教えてもらうことができます。

ゆう

検査結果が出るまで,不安や,ドキドキや,怖さや,期待など,様々な感情が生じると思います。

どんな結果が出ても,冷静に自分を受け入れるためには,知能検査の結果の見方についてある程度知識を持つ必要がありますし,知能検査の結果の読み方のポイントについても知っておくことが大切です。

知能検査の結果によって自分の知能の特徴について正しく知ることができれば,普段の生活や勉強などをするときに気を付けなければならないことが分かるようになり,自分自身の成長につなげることができるようになります!!

そこで,今回は,

  1. 知能検査の結果についてのよくある勘違いって何?
  2. 知能検査の結果を見るときのポイントを知りたい!
  3. フィードバックを受けるときの注意点を知りたい!

一つずつ順番に見てきましょう。

なお,前回の記事では,大人が知能検査を受けるに当たって「受検前の心構え」について説明しました。

まだお読みになってない方は,先に以下の記事をご覧ください。

知能検査を受けたい大人の方は必読!!「受検前の心構え」編知能検査を受けたい大人の方,最近増えています!大人が受けられる知能検査とは何か,知能検査では何が分かるか,知能検査を受ける前の心構えなどを説明します。...

知能検査の結果についてのよくある勘違い

早速ですが,知能検査の結果についてのよくある勘違いや思い込みについて紹介します。

次は,よくある勘違いや思い込みです。

みなさんは,「正しい」か「そうではない」かのどちらかで考えてみてください。

  • IQが100以下だったら,他の人よりも頭が悪い。
  • 知能はIQだけ分かれば十分である。
  • 今回の検査結果が自分の知能の正しい特徴である。

いかがだったでしょうか?

ゆう

正解は,全て「そうではない」が答えになります。

次の,結果の読み方のポイントで一つ一つ説明していきます。

結果の読み方のポイント

先ほどの3つについて,それぞれ正しい考え方を説明して,思い込みや勘違いを修正していきましょう。

ここからは,特に,大人の知能検査で用いられることの多い「WAIS-Ⅳ」(うぇいす・ふぉー)を用いて説明していきます。

IQの数字の意味

IQとは,知能水準を表した数字であり,100が平均で,それより高いか低いかで,他の人に比べて自分の知能のレベルの位置を知ることができます。

ゆう

ここで,よくありがちなのが,「IQ=100以下だったら,他の人よりも頭が悪い。」という勘違いです。

次の表を見てください。WAIS-ⅣのIQの数値別の知能水準の分類について示したものです。

IQ分類
130以上非常に高い
120~129高い
110~119平均の上
90~109平均
80~89平均の下
70~79低い
69以下非常に低い

この表を見てわかるとおり,IQ=90~109であれば,同年代の人と比べて同じ程度の知的水準にあることが分かります。

WAIS-Ⅳの結果では,全検査IQ(FSIQ),言語理解(VCI),知覚推理(PRI),ワーキングメモリー(WMI),処理速度(PSI)の5つの合成得点が得られます。

全検査IQ」が知能全体を示す数字になります。

検査結果を聞いて,全検査IQが100以下だと落ち込んでしまう人が多いのですが,先ほどの表のとおりになっているので,そんなに気にする必要はありません!!

また,例え90未満だったとしても,検査結果は,その日そのときのあなたの知能の状態を表した数値に過ぎません。

別の日に受ければもっと異なる数字になることは十分にありえます。

ゆう

IQ値は,非常に気になる数字ですが,その数字に余りとらわれないようにしましょう!

IQ以外に注目する数字

先ほども紹介したように,WAIS-Ⅳの結果では,全検査IQ(FSIQ),言語理解(VCI),知覚推理(PRI),ワーキングメモリー(WMI),処理速度(PSI)の5つの合成得点を得ることができます。

全検査IQが,その人の知能の全体を示しているとすると,その他の,言語理解,知覚推理,ワーキングメモリー,処理速度は,その人の知能のある部分を示していると言えます。

ゆう

誤解を恐れずに,ものすごく平易に表すと次のようになります。

  • 言語理解:言葉の力
  • 知覚推理:目の力
  • ワーキングメモリー:耳の力
  • 処理速度:手先の力(素早さ)

知能検査の結果を聞くときは,この4つの指標の数字についても気にしましょう(これらの指標の数字も先ほどの表が参考になります。)。

これらの指標の中で,他の指標に比べて数字が高ければ「得意なこと」であり,数字が低ければ「苦手なこと」と理解することができます。

また,これらの4つの指標を構成する10の「下位検査」がありますが,その数字は「0~20点」の範囲で表され,10点が平均になります。

ゆう

この下位検査同士の比較も重要ですが,その解釈は複雑になりますので,検査者である心理の専門家に任せましょう。

検査結果はあくまでも参考情報に過ぎない

知能検査結果が出されて,全検IQや4つの指標について結果を聞くと,その結果が絶対だと思い込んでしまう人が多くいらっしゃいます。

「知能は平均の下なので,勉強や仕事で苦労するのは仕方ないでしょう」とか,「知能は平均にありますが,耳で聞いた言葉を記憶することは苦手なようです。」などと言われると,本当に自分の知能の特徴が分かったような気になってしまうものです。

しかし,ちょっと待ってください。

先ほども説明したとおり,知能検査の結果は,その日そのときのあなたの知能の状態の結果に過ぎません。

ゆう

もっと調子が良ければ数字は高くなっていたかもしれませんし,その逆もあるでしょう。

検査結果の数字だけを鵜呑みにせず,あくまでも自分の知能の特徴を知るための参考程度のものとして受け止めてください。

検査者は,検査結果をフィードバックするとき,数字についてはあまり説明せず,知能の中で得意なところや苦手なところを中心に話してくれるはずです。

数字を聞くよりも,むしろそちらの方を参考にしていただければ,知能検査を受検した意味があると言えます!

フィードバックを受けるときの注意

ここまで検査結果の受け止め方について説明をしてきました。

これは「知能検査に熟練している心理士」によるフィードバックが大前提です。

しかし,世の中には,駆け出しの心理士もいれば,勉強不足の心理士もいます。

ゆう

例えば,次のようなものが,未熟な心理士による注意すべきフィードバックです。

  • 検査結果用紙に書かれている数字だけを言う。
  • 知能の得意なところと苦手なところの説明がない。
  • 実際の生活で注意すべきポイントの説明がない。
  • 検査結果用紙をくれない。

もしも,心理検査のフィードバックで次のような説明をされたときには,きちんと自分の知りたいことを言葉に出して聞いてみましょう。

その心理士が対応できなければ,他の心理士が詳しく教えてくれるはずです。

もしも,その相談室や病院の心理士から説明を受けられなさそうであれば,検査結果用紙だけは必ず受け取って,「セカンドオピニオン」として,別の心理士に検査結果用紙を見せて,正しいフィードバックを受けることをお勧めします。

まとめ

今回は,大人が受けられる知能検査について,特にWAIS-Ⅳの検査結果のフィードバックを受けるときのが適当であること,知能検査を受ける前に知っておくべきこと,知能検査で分かることなどを学んできました。

みなさん,知能検査について思い込みがあるかもしれませんので,正しい知識を持って受検してほしいと思います。

知能検査の結果を正しく理解することができるようになれば,自分に対する理解も深まります!

ご相談やご質問がある場合は,こちらにご連絡ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。